金融業者の厳しい取立行為はマスコミなどでもよく報道されています。
貸金業規制法や金融庁の事務ガイドラインによって、借金をした人が困るような取立は禁止されていますが、実際には深夜に呼び出されて返済を強要された、自宅まで押しかけられ家族が暴力的な言動をされたなどの行為が後を絶ちません。
債務整理をしたいのに「手続をすると、もっと厳しい取立を受けるのではないか?」という不安から、行動に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。お金を借りた事や返済が少し遅れた事自体が悪いことではありませんから、違法な取立に対しては、しかるべき行政機関や警察などへの相談も当然ですが自衛策も知っておいた方がよいでしょう。
金融業者などが、勤務先にまで借金の取立に来るのは貸金業規制法21条(取立て行為の規制)違反になります。また、関係のない勤務先の人間にまでしつこく返済を迫るなど仕事に悪影響を与える行為の場合は、業務妨害罪が成立することもありますから、すぐに警察に相談し、あまりにひどい場合は刑事告訴を検討してもいいでしょう。
暴力的・脅迫的な態度はすべて貸金業規制法に違反していますし、暴行罪や傷害罪になる場合もありますから、同様に警察への相談と監督官庁への申し出をしたほうがよいでしょう。
次のいずれかに該当しない場合には、家族が借金を支払う義務はありません。
保証人でもなく、日常家事債務でもない場合に本人以外の家族に対して、借金の返済を迫ることは貸金業規制法に違反します。監督官庁に対して、貸金業の業務停止や登録取り消しを求める行政処分の申立てを検討してもよいでしょう。
金融業者がよく使う脅し文句ですが心配はいりません。元々、借金を返す気がまったくないのにお金を借りた場合は詐欺罪になりますがそのようなケースはほとんどないでしょう。
また一方の金融業者へ借金を返すために、他の金融業者からお金を借りた場合でも、返す意思があって借りたということであれば、最終的に返すことができなくなってしまった場合でも詐欺罪にはなりません。自分に返済意思があること・借金を踏み倒すつもりはないことは、誠意をもって説明しましょう。
監督官庁や警察など公的機関への相談によって解決を目指そうとしても、時間がかかる場合があります。一方で夜中にいきなり自宅を訪問してきたなど、相手方が不意打ち的な行動を取る場合もあるでしょう。ちょっとした道具を用意したり工夫をすることで、悪質な取立を自衛できることもあります。また、このような工夫をしておくことで後々、裁判や行政処分を申し出る場合に有利な証拠として使える場合も出てくるでしょう。
どれも簡単に手に入るものばかりです。
泣き寝入りをしないためにも、用意できるものはした方が良いでしょう。
< 録音レコーダー >
できれば、テープで録音する機械でなく、小型でICレコーダーなど録音に
あたっての操作音がしないものが相手方に気付かれにくくなります。
< 携帯電話 >
自宅以外で業者から請求を迫られた時などは、
外部との連絡手段を持っておくことは大切です。
< 防犯ブザー >
最近は携帯用の防犯ブザーも数多く売られています。
金融業者との話し合いに行く時などは持参しても良いでしょう。
また、話し合いはできるだけ業者の店舗ではなく、
喫茶店などの人目がある場所を申し出るなどしても良いでしょう。
泣き寝入りせず、早めに専門家や警察、監督官庁への相談をしましょう。
(貸金規制法21条1項、及び金融の事務ガイドライン違反)
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